第2章 地方大学における国際化と地域創生連携の分析
少子化に伴う学齢人口の急減に直面する日本の地方国立大学において、教育研究機能の維持と地域社会への貢献を両立させる枠組みの再構築が求められている。大学の社会的責任(USR)の理論的枠組みを適用すると、地方大学は単なる知識伝達機関にとどまらず、地域の課題解決と持続的発展を牽引する中核拠点としての役割を担う必要がある。先行研究では、非大都市圏の国公立大学が地域創生政策と連動しながら、国際連携と地域貢献を融合させたグローカルなアプローチを実践している事例が報告されている(Connecting Internationalization with Regional Revitalization, 2025)。このような地域共生型の高等教育モデルにおいて、国際化の推進は地域の閉塞感を打破し、新たな活力をもたらす契機となる。東アジアの比較分析においても、人口減少下にある地方大学が果たすべき「第3の使命」として、グローカル人材育成、地域産業連携による人材定着、産業・価値創出、ならびに関係人口の創出・拡大という4つの類型が抽出されている(Exploring an Emerging Paradigm of Internationalization, 2025)。したがって、地方国立大学の存続戦略は、規模縮小への受動的対応ではなく、USRと第3の使命を軸とした地域共創エコシステムの構築へと能動的に転換されねばならない。