5.1 評価負担と形骸化のリスクに関する批判的検討
高等教育における外部質保証制度の展開において、評価基準への適合と大学固有の教育改善との調和は常に構造的な課題を内包している。外部認証評価は、大学基準協会をはじめとする評価機関を通じて一定水準の教育研究環境を確保する枠組みとして機能してきた [1]。一方で、評価制度への対応が過度な事務的負担を伴う場合、制度的記号への形式的な適合が優先され、実質的な教育改善が後景化する懸念が生じる [1]。特に私立大学においては、建学の理念に基づく独自性と共通の質基準との均衡が求められる。大学図書館をはじめとする学習支援基盤の整備においても、単なる施設基準の充足にとどまらず、学習成果に寄与する内部質保証プロセスの確立が不可欠である [4]。したがって、認証評価を単なる外圧的統制としてではなく、自律的な自己点検と恒常的な改善サイクルへと昇華させる制度的成熟が要請されている。